40代の声を聞く頃でした。
職場での人間ドックの結果が正常の範囲内ですが、だんだん上限に近づいていくことに健康不安が増していました。年をとったら病気になるという漠然とした不安が、現実味を帯びてきました。
「お肉などの動物性脂肪を多く含むものは食べ過ぎないようしよう。」
食いしん坊の私は、そんな風に食事を制限して食べることを窮屈に感じていました。そこで、もっと思いっきり、安心して食べられる料理に出会いたいという思いから、仕事が休みの時には数々の料理教室を渡り歩くようになりました。
動物性の食材や砂糖などを使わなくてもできる料理があるという情報を得ては、その料理教室に参加するようになりました。ですが、それまで習った料理は、面倒くさがり屋のズボラ人間だった私には、「健康的だけれど、料理するのが大変」という印象でした。しかも、健康的な料理はそこそこには美味しいけれど、満足いくものではないと感じていました。
そんな時でした。
趣味と実益を兼ねた料理教室ジプシーをしている中で、とある料理に出会ったのです。
「これこそ私が求めていた料理!」
家庭科教師でもあり、すでに料理教室マニアとなっていた私が、その料理には本当に感動しました。
私自身元気で健康的に育ちましたし、幸い現在も両親は介護いらずで幸せに暮らしていますが、漠然とした健康不安が常に私を包んでいました。それは、父方の祖父が生まれる前に病気で亡くなっており、母方の祖父が物心ついた頃から病気で床に伏せっている姿を見て育ったからです。
同居していた父方の祖母も小学性の時に脳溢血で倒れ、何年間かの介護生活を経て中学生の時に亡くなりました。母方の祖母も高校生の時に胃がんで亡くなっています。
歳をとったら、病気になり、介護が必要になる。
そんな不安感がありました。
だから、そうならないようにするために、体を作っている材料である食べ物に気をつけなくてはいけないと考えるようになりました。ですから、大学生の頃からは健康オタクになり、常に健康的な食生活はいかにあるべきか、情報を探し求めていました。
良質のたんぱく質は取りたい。でも、動物性脂肪の取りすぎは病気を引き起こす。そんな不安から、お肉やお魚も食べ過ぎてはいけないと意識して食べていました。
そのくせ、お菓子も大好きで、ケーキバイキングなどにも大喜びで出かけていました。しかしここでも、「砂糖の取りすぎは肥満になる」「糖尿病などの恐ろしい病気になってしまうかもしれない」といった不安に悩まされて、満足いくまでたくさん食べたいけれど、控えめにしないといけない、というジレンマに陥ってました。
そんな矛盾を抱えて大学生活を送りながらも、私は健康的生きる食事、食べ物について学べるという教育課程を選び、栄養学、食品学を学んだことで、栄養士免許と家庭科の教員免許を取得しました。
食事の大切さ、料理することの楽しさを伝えたくて、また様々な人が切磋琢磨する学校という場が好きで、中学の家庭科教師になりました。
私は、特に健康的な食事、環境に配慮した生活に視点をあてた授業を展開し、研究会にも積極的に授業の工夫点を提案していきました。
憧れの教師になり、大好きな「食のこと」を教えられる喜びにわき、仕事に邁進しました。
実生活では栄養バランスの取れた食事を作って食べているつもりでいました。でも、そうではなかったのです。
40代を過ぎ、人間ドックでの数値は、着実に異常値に近づいていきました。健康に対する不安は増し、祖父母のことが思い起こされます。でも、そんな不安を解消してくれる料理には、なかなか出会うことができませんでした。
窮屈な制限のない料理。もっと思いっきり、安心して食べられる料理。動物性の食材や砂糖などを使わなくてもできる料理。面倒くさがり屋のズボラ人間の私にも簡単な料理。
そんな料理を探していたのです。
そして・・・
ついに見つかりました!
「これこそ私が求めていた料理!」
料理教室ジプシーとなっていた私が、たどりついた料理こそ「つぶつぶ料理」でした。
つぶつぶには窮屈さがありませんでした。思いっきり、安心して食べることができ、動物性の食材や砂糖を使わないのに、とっても美味しい!そして、何より簡単だったのです!
つぶつぶの料理教室に通ったり、未来食セミナーを受講していく中で、私は「楽しく食べてこそ栄養になる」「美味しくない食べ物は体に毒になってしまう」「不信感で食べるものは栄養にならない」ということを理解しました。
その結果、現代栄養学の限界に気付かされてしまいました。健康になるために積極的に食べていた乳製品が、実は本来必要でないものだったということにも衝撃を受けました。そうやって、現代栄養学の不備を理解してしまった私は、家庭科教師として子どもたちに授業を行うことに、苦しさを感じるようになっていきました。
何より、私自身が楽しく授業ができなくなってしまいました。それは生徒にも敏感に伝わり、それまで好評だった私の授業でしたが、生徒にそっぽを向かれるようになってしまったのです。
その時点まで、健康的に生きるには、栄養のバランスがとれた食事が大切ということを伝えていました。食べ物に含まれている栄養素を教え、それらを上手に組み合わせて栄養のバランスがとれた食事を整えるよう訴えていました。総合的な栄養素を含む食べ物なのに、断片的な栄養素で区切って、何を食べたかをチェックできることが賢く食べる方法だと教育していました。
また、現在は食品添加物にまみれた食品も多いので、原材料を確認して、体に悪い食材を見分けるように勧めていました。賢く生きる人になってほしいという願いで授業をしていたのです。でも、それは結局、食に対する不信感や不安感、自分ではどうすることもできない無力感を植え付けているだけだとも気づかされました。
食事の大切さ、料理する楽しさを伝えたいのに、逆のことをしていたことにハッとさせられました。食べることは生きること、食べることを大切に生きる人、賢く食材を整え楽しく美味しく食べて健康に生きる人になってほしいと願って、授業をしていたはずなのに、真逆のことを伝えていた自分に気づかされました。
つぶつぶとの出会いをきっかけに、私は食術だけでなく、生き方まで揺さぶられました。
職場の机の引き出しの中に、お菓子をいっぱい詰め込み、ストレス発散のために、放課後休憩室でおせんべいをバリバリ食べ、甘いお菓子で疲れ切ったこころを癒す。教職に就くことで抱えていたストレスによる、お菓子依存症的状態でした。健康的な食生活を教えている私が、不健康なものを隠れて食べていることにも本当は罪悪感を感じていました。
そうやって、本当の自分の気持ちにうそをついて我慢しながら働くことは、自分自身も深く傷つけ、周りの人にも迷惑をかけ、自分も人も幸せに出来ない。そう理解した私は、50歳で退職を決意しました。
その後、私は本物の食べ物、本当の食べ方、本音で生きる生き方に目覚め、本当の私で生きることをさらに深く学ぶために、つぶつぶ料理コーチになりました。
つぶつぶでは、自然の恵み大地の恵みからいただいた食べ物を信頼し、食べ物のもつエネルギーを最大限に生かして、美味しく料理して、心から楽しんで食事をします。
今私は、自分が作って食べるものにも矛盾のない、毎日の暮らしにも、考え方や生き方にも矛盾のない楽しい生活をしています。
毎日がイキイキワクワクキラキラです。それを伝えられる喜びでいっぱいです。
それもこれも、つぶつぶに出会ったお陰だと思っています。
半世紀生きて、やっと気づいた本当の生き方を伝えたい。生きることは食べることです。まずは食の土台を整え、体も心も調子よく暮らせるようになりませんか?
そして、その先にある、本当の自分を生きることを、つぶつぶ料理を学びながら、一緒に楽しんでいきましょう。
まずは体感会にお越しください。
そこであなたとお会いできるのを楽しみにしています
(※あくまでも個人の体験談です。)